3−3 企業における製品企画段階のVEの現状
したがって、当研究会では製品企画段階のVEを「ある顧客層に対しての製品の価値を向上させるために、顧客要求項目とその要求水準および制約条件を明確にした上で、顧客が求めている機能とその達成水準およびコストを決定していくプロセス」と捉えることにした。
4−1 研究会の活動テ−マ
0 Look VEのジョブプランを研究範囲とした。
研究会で扱う内容は、「特定の製品領域を取り上げ、参加メンバ−の誰もが扱いやすい見込型組立製品を対象として、顧客ニ−ズ→分析→コンセプトメイク→技術評価およびコスト評価を機能本位で行い、製品化(製品企画書)へ導くことを試行すること。」と決まった。
製品企画段階におけるVEの活動ステップ
Step1:情報収集 製品領域の市場把握
Step2:分析 製品領域の顧客要求分析
Step3:創造 製品コンセプトの検討
Step4:構想 製品の基本仕様と売価の設定
Step5:評価 製品の技術およびコスト評価
Step6:まとめ 製品企画書の立案
4−2 顧客の潜在ニ−ズとトレンドの抽出
4−3 顧客ニ−ズの抽出と潜在ニ−ズの抽出手順
(1)顕在ニ−ズの抽出
(2)顧客要求分析表の作成
(3)潜在ニ−ズの抽出
(4)顧客層の背景の明確化
(5)指向キ−ワ−ドの変換
(6)VEAM法による潜在ニ−ズの顕在化
(7)顧客要求分析表へのフィ−ドバック
4−4 対象製品の設定
対象製品としてデジタルカメラを選定
5.製品領域の顧客要求分析
顧客要求分析では、顧客の顕在ニ−ズと潜在ニ−ズを抽出し、ユ−ザ−セグメントの視点から顧客満足要素を切り口として製品に対するニ−ズの影響度を把握することを目的としている。
顧客要求分析の手順
<手順1> 1.対象製品の情報収集
<手順2> 2.顧客の顕在ニ−ズの抽出
<手順3> 3.顧客の潜在ニ−ズとトレンドの抽出−指向
<手順4> 4.AHP(階層分析法)によるユ−ザ−セグメントの分析
<手順5> 5.新顧客満足要素を加えた顧客満足要素の総合影響度の算出
5−1 対象製品の情報収集<手順1>
5−2 顧客の顕在ニ−ズの抽出<手順2>
(1)顧客要求項目の抽出
(2)顧客要求項目の整理
(3)顧客満足要素の設定
(4)顧客要求分析表の作成
5−3 顧客の潜在ニ−ズとトレンドの抽出−指向<手順3>
5−4 AHP(階層分析法)によるユ−ザ−セグメントの分析<手順4>
(1)AHPの概要と手順
(2)要因の重みと整合度
(3)AHPを利用したユ−ザ−セグメントの決定
5−5 新顧客満足要素を加えた顧客満足要素の総合影響度の算出<手順5>
(1)指向と顧客満足要素の関係
(2)指向分析
(3)総合影響度
6.製品コンセプトの検討
6−1 製品コンセプトの重要性
顧客は、販売されている製品を買う前と買った後の2回評価している。
はじめの評価は、コンセプトの評価である。コンセプトには買う前に欲しいと思わせる力がある。それが顧客のニ−ズ、ウオンツを刺激するのである。
2回目の評価が、パフォ−マンスの評価である。買った後に良かったと思わせる力、すなわち顧客満足や機能の評価である。
6−2 シナリオライティング
(1)5W1Hでシナリオライティングを考える
(2)シナリオライティングの一例
7.製品の基本仕様と売価の設定
7−1 機能の定義と機能系統図
シナリオライティングされた製品コンセプトを正しく把握するためには、顧客満足要素を機能に置き換えて明確に定義する必要があり、顧客が求める機能を設計パラメ−タや制約条件に導くために機能定義を行う。
(1)機能の定義
(2)機能の整理
7−2 製品の設計パラメ−タと顧客満足要素
7−3 開発評価値
(1)設計目標値の設定
(2)開発評価値の算出
7−4 基本仕様と売価の設定