~聖なる道~



第26日 あなたのみ名は
「あなたのにおい油はかんばしく、
あなたのみ名は注がれたにおい油のようです。
それゆえ、おとめたちはあなたを愛するのです。」(雅歌1・3)

あなたのにおい油とは、キリストの御霊のことである。
キリストの御霊は、み名によってこそわたしたちに注がれるのである。
それであればこそ、聖書は、聖霊によって印されなければならないと言っているのである。
印によってこそ、
キリストのみ姿が複写されるのであり、真実キリストにあやかり得るからである。
全世界のキリストの花嫁なる教会は、
キリストが行い給うた奇跡によってよりも、その聖なる愛に魅了されるのである。
万民を魅了する聖なる愛は、
「わたしたちに賜っている聖霊によって、
神の愛がわたしたちの心に注がれている。」(ロ-マの信徒への手紙5・5)
キリストと同一の愛が、
キリストをして極限まで人類を愛せしめたその愛が、
聖霊によってわたしたちの心にも注がれているのである。
わたしを愛するのあまりに、
十字架の死にまでキリストをかりたてた火のような愛が、
現実的にわたしたちに注がれているのである。
主よ、あなたの火のような、蜜のような愛の力が、
わたしの心を、
地上のあらゆるものから離脱させますように。
そして、あなたが、
わたしへの愛のために死んでくださったように、
わたしも、
あなたへの愛のために死ぬことができますように。(聖フランシスコ)
聖霊に満たされ、
キリストの蜜のような愛に酔わされた人はだれでも、
このフランシスコの離脱を求める祈りを、自分自身の祈りとせざるを得なくなるのである。
キリストを十字架にかりたてた火のような愛が、またわたしたちをかりたてるからである。
「わたしのいましめは、これである。
わたしがあなたがたを愛したように、あなたがたも互いに愛し合いなさい。
人がその友のために自分の命を捨てること、
これよりも大きな愛はない。」(ヨハネ15・12~13)
キリストのかんばしき愛のかおり、いのちのかんばしきかおり、
それゆえ花嫁なる教会は、あなたを愛するのである。
「わが花嫁よ、
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あなたの愛はぶどう酒よりも、
いかにすぐれていることであろう。」(雅歌4・10)
聖霊との親交によってその浸透を受け、
ついに花嫁もキリストの愛に変化され、
キリストの愛の反映・表現とされたのである。